株式投資初心者は何を基準に銘柄を選ぶ?会社員が最初に見るべき5つのポイント
株式投資を始めようと思ったとき、最初に困るのが「どの会社の株を買えばいいのか」という問題だ。
証券会社の画面を開けば、数多くの企業が並んでいる。
ニュースを見れば、「この株が上がった」「この企業に注目」といった情報が次々に出てくる。
しかし、投資初心者が最初から「一番上がりそうな株」を探すのは難しい。
そもそも、将来の株価を正確に予測することはできない。
だから私は、初心者ほど「どの株が上がるか」ではなく、「自分が理解できる会社か」から考えた方がいいと思っている。
今回は、これから株式投資を始める会社員が、最初に確認しておきたいポイントを整理する。
1.その会社は何をしているのか
最初に見るべきなのは、意外と単純だ。
「この会社は何で稼いでいるのか」
これを説明できるかどうかである。
例えば、自動車メーカーなら、自動車を販売して利益を得ている。
小売企業なら、商品を仕入れて販売する。
通信会社なら、通信サービスなどから収益を得ている。
しかし、企業によっては複数の事業を展開しており、何で利益を出しているのか分かりにくい場合もある。
投資初心者なら、まずは自分が理解できる事業を行っている会社から調べてみるといい。
普段利用している商品やサービスを提供している会社なら、事業内容もイメージしやすい。
「自分がその会社の商品を知っている」
ということと、
「その会社の株が投資対象として優れている」
ことは別問題だ。
しかし、企業を理解する入口としては非常に分かりやすい。
2.売上と利益は増えているか
次に確認したいのが、会社の業績だ。
特に、
- 売上高
- 営業利益
- 経常利益
- 純利益
などを見る。
ここで大切なのは、単年度の数字だけを見ることではない。
過去数年間の推移を見ることだ。
売上が長期的に増えているのか。
利益も増えているのか。
それとも、売上は増えているのに利益が減っているのか。
企業の数字を見ることで、その会社が成長しているのか、苦戦しているのかが見えてくる。
もちろん、業績が伸びている会社の株価が必ず上昇するわけではない。
すでに将来の成長が株価に織り込まれている可能性もあるからだ。
それでも、企業の業績を確認せずに株を買うよりは、はるかに判断材料が増える。
3.配当金を出しているか
株式投資には、株価の値上がり以外にも「配当金」という魅力がある。
企業が利益の一部を株主に還元する仕組みだ。
配当金を重視するなら、
「この会社は継続的に配当を出しているか」
「配当金が大きく変動していないか」
などを確認したい。
ただし、配当利回りが高ければ高いほど良い会社というわけではない。
高い配当利回りには、それなりの理由がある場合もある。
例えば、業績が悪化して株価が大きく下落した結果、計算上の配当利回りが高くなっているケースもある。
したがって、
「配当利回りが高いから買う」
という単純な判断は避けたい。
配当金を見るときも、会社の業績や財務状況と合わせて考える必要がある。
4.借金が多すぎないか
企業の「稼ぐ力」だけでなく、「財務体質」も確認したい。
そこで見るのが、会社がどの程度の負債を抱えているかという点だ。
企業は事業を拡大するために借入をすることがある。
借金そのものが悪いわけではない。
問題は、その借金を返済しながら事業を継続できるだけの収益力があるかどうかだ。
初心者の場合、最初から財務分析を完璧に行う必要はない。
まずは、
「借金が急激に増えていないか」
「現金を十分に持っているか」
「利益を継続的に出しているか」
といった基本的な部分から確認すればいい。
5.株価は割高ではないか
最後に考えたいのが株価だ。
ここまで読んで、
「業績が良くて、配当もあって、財務も健全なら買えばいい」
と思うかもしれない。
しかし、もう一つ重要な問題がある。
その会社の株価が高すぎないか。
どれだけ素晴らしい会社でも、株価が企業価値に対して高すぎれば、投資として魅力が低下する可能性がある。
株価の割高・割安を考える代表的な指標として、
- PER
- PBR
- 配当利回り
などがある。
ただし、これらの数字も単独で判断するものではない。
業種によって水準は異なるし、成長企業と成熟企業でも適正な評価は変わる。
最初は、
「同業他社と比べて極端に高くないか」
程度から確認してみると分かりやすい。
初心者は「有名企業だから」で選んではいけない
株式投資を始めると、
「この会社なら知っている」
という理由で株を買いたくなる。
それ自体は悪いことではない。
しかし、
有名な会社=良い投資先
ではない。
誰もが知っている会社でも、すでに株価が高く評価されているかもしれない。
逆に、あまり知られていない企業でも、優れた事業を展開している場合がある。
重要なのは会社の知名度ではない。
「どんな事業をしているのか」
「どれくらい利益を出しているのか」
「今後も成長できそうか」
「現在の株価は妥当なのか」
を考えることだ。
「買いたい株」より「説明できる株」を探す
投資初心者に私がおすすめしたい考え方は、
「他人に説明できる会社を買う」
というものだ。
例えば、
「この会社は○○という商品を販売していて、こういう顧客がいて、過去数年間利益が増えている。現在の株価は○○で、配当も○%程度ある」
と説明できる。
完璧な分析でなくてもいい。
自分なりに「なぜこの会社に投資するのか」を説明できることが重要だ。
逆に、
「SNSでおすすめされていたから」
「有名な投資家が買っていたから」
「なんとなく上がりそうだから」
という理由しかないのであれば、一度立ち止まった方がいい。
1株投資なら失敗から学びやすい
前回の記事で書いたように、1株投資には「投資を経験する」という意味がある。
最初から完璧な銘柄選びをする必要はない。
1株買ってみる。
その企業の決算を見る。
株価を見る。
ニュースを追う。
そして、自分の判断がどうだったのかを振り返る。
この経験を繰り返すことで、少しずつ企業を見る目が養われていく。
もちろん、損失が出る可能性はある。
しかし、少額であれば、その経験を次の投資に生かしやすい。
会社員の投資は「長く続けること」を優先したい
会社員が投資をする場合、毎月の給与収入を活用できる。
最初に5万円を投資し、その後毎月1万円ずつ追加する。
あるいは、ボーナスの一部を投資に回す。
こうして少しずつ投資資金を増やしていく。
重要なのは、一度に大きな金額を投資することではない。
生活を圧迫しない範囲で、長く投資を続けることだ。
株式投資は、短期間で結果を出そうとすると難易度が上がる。
一方、時間を味方につければ、企業の成長や配当金を長期的に享受できる可能性がある。
もちろん、長期投資でも損失が出る可能性はある。
だからこそ、余裕資金で行うことが重要になる。
まとめ――初心者は「儲かりそう」より「理解できる」で選ぶ
株式投資を始めると、どうしても「どの株が上がるのか」という答えを探したくなる。
しかし、未来の株価を正確に予測することはできない。
だからこそ、
①その会社は何をしているのか
②売上と利益はどう推移しているのか
③配当金を出しているのか
④財務状態は健全なのか
⑤現在の株価は割高ではないか
という基本的な部分から確認したい。
そして最も重要なのは、
「なぜこの会社に投資するのか」を自分の言葉で説明できること
だと思う。
最初から完璧な投資家になる必要はない。
5万円でもいい。
1株でもいい。
実際に株を買い、企業について調べ、決算を読み、株価の変化を経験する。
その積み重ねが、長期的な資産形成につながっていく。
投資で大切なのは、他人の答えを探し続けることではない。
自分で考えて、自分で判断できるようになることだ。
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※本記事は投資に関する一般的な情報を提供するものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資には元本割れなどのリスクがある。最終的な投資判断は自身の責任でお願いします。
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