参院選が終わると、各党は結果を分析して「総括」を発表します。
ところが参院選で惨敗した自民党の総括を見ていると、「ん? そこじゃないのでは?」と感じる人が多いようです。なぜそんなにピントがずれてしまうのでしょうか。
1. 外に原因を探してしまう自民党
自民党の総括は「投票率が低かった」「野党が協力した」など、外的な要因に焦点を当てがちです。
でも有権者の多くが気にしているのは、
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物価高への対応が不十分
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政治とカネの問題への不信感
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長期政権による閉塞感
といった、自民党そのものへの疑問。
「なぜ自分たちが信頼を失ったのか」に踏み込まないと、国民との距離は縮まりません。
2. イメージ戦略 vs 中身の政策
自民党の総括では「発信力が弱い」「SNSの活用が課題」といった“伝え方”の話がよく出ます。
でも有権者が本当に知りたいのは「何をどう解決してくれるのか」という中身です。
有権者が望んでいる政策トップ3
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物価・賃金対策 … 生活コストが上がる一方で収入が追いつかない。
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年金・医療など社会保障の安心 … 老後や将来への不安をどう減らすか。
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政治とカネの透明化 … 裏金や不透明な資金の問題を本気で解決できるか。
この3つこそ、国民が切実に求めているものです。見せ方にこだわるより、ここにしっかり答える方が大切でしょう。
3. 温度差が生む不信感
世論調査では「自民党への信頼が下がっている」と繰り返し出ています。
それにもかかわらず総括のトーンは「一定の支持は維持できた」。
この温度差が続けば、「やっぱり国民の声を聞いていない」と感じる人は増えてしまうでしょう。
まとめ
自民党の参院選総括が「ピントがずれている」と言われるのは、
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外に原因を求める
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発信方法ばかりに注目する
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世論との温度差を直視しない
からです。
他党と比べても「自己評価が甘い」と映りやすいのが現状。
そして有権者が求めているのは、難しい言葉や戦略ではなく、生活に直結する“わかりやすい解決策”です。
選挙総括はただの反省文ではなく、未来への行動計画。ここで本気の変化を示せなければ、「また同じことの繰り返し」と受け止められるでしょう。
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