数合わせの亡霊に取り憑かれた立憲民主党──「2009年の悪夢」から何も学ばぬ野党第一党

「政権交代こそ民主主義の証だ」──かつてそう叫んで権力を手にした政党があった。
2009年、民主党が歴史的勝利を収めたあの日、多くの国民は「政治が変わる」と信じた。

だが、結果はどうだったか…？

わずか3年で崩壊し、日本政治に深い不信を残した。
そして今、立憲民主党が再び同じ過ちを繰り返そうとしている。

■ 1. 2009年政権交代の「数合わせ」構造

民主党が政権を奪取した当時、その内部は「寄せ集め政党」だった。

旧社会党系、リベラル、元自民党の保守派、市民運動出身者──理念も方向もバラバラ。
ただ一つ共通していたのは、「自民党を倒したい」という情念だけだった。

結果、政権運営は混迷を極める。
マニフェストは実現不可能、外交では日米関係を悪化させ、経済政策も一貫性を欠いた。
「数合わせの勝利」は、国民にとって敗北だった。

立憲民主党の動きを見ていると、あの頃の悪夢がフラッシュバックする。
理念より打算、政策よりアピール。

そして、自力では勝てないと悟るや否や、国民民主党・玉木雄一郎代表を首班指名で担ごうとする。

まるで「他人の名前を借りて政権交代を演出する芝居」だ。
自党の代表さえ推せない野党第一党が、どうして国を率いる覚悟を語れるのか。

そもそも、政権交代は「目的」ではなく「手段」である。
国の方向性を正すために行うものだ。

ところが立憲民主党は、政権交代そのものを目的化している。
「政権を取れば何とかなる」「とにかく今の政権を倒せばいい」という短絡的発想。
まさに、2009年の民主党と同じ病に冒されている。

理念がなく、数合わせだけで作った政権は、いずれ崩壊する。
それを身をもって経験したはずなのに、いまだに学習しない。

立憲民主党の一部は、「現実的な選択だ」「自民党に対抗するためには共闘が必要だ」と主張する。
しかし、それは政治的現実主義ではなく、選挙的打算主義に過ぎない。

現実主義とは、国の現状を直視し、責任を持って政策を提示することだ。
打算主義とは、理念を捨ててでも議席を増やすことを最優先にすること。

両者を混同している限り、国民の信頼は二度と戻らない。

いま国民が求めているのは、政権交代そのものではない。
政治の正常化と、誠実な政策論争だ。

自民党にも多くの問題がある。
しかし、立憲民主党が示しているのは「対案」ではなく「反自民」という感情論だけ。
これでは、「またあの民主党政権の再来か」と警戒されるのも当然だ。

政治の信頼を失うのは一瞬だが、取り戻すには何十年もかかる。
立憲民主党が政権交代を口にするたびに、国民は2009年の悪夢を思い出す。

数合わせで生まれた政権は、数の論理で崩壊する。
それが、かつての民主党が遺した最大の教訓である。

だが、立憲民主党はその教訓を忘れた。
理念なき共闘に走り、政策論を放棄し、ただ「反自民」の旗を振るだけ。

このままでは、彼らが目指す「政権交代」は、またしても国民にとっての“政治的悲劇”になるだろう。

日本に必要なのは、「誰が政権を取るか」ではなく、「どんな国をつくるか」である。
政治の本質を忘れ、打算と感情に流される政党に、国の舵取りを任せることはできない。

立憲民主党が本気で政権を目指すなら、まず2009年の失敗を正面から総括する勇気を持つべきだ。

それをしない限り、彼らは永遠に「数合わせの亡霊」に取り憑かれ続けるだろう。

ていうか、立憲なんとか党って、有権者なめてんの？？？

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