選挙とSNS──投票行動はどこまで“バズ”に影響されるのか?
「この候補、Xでバズってたから入れちゃった」 そんな声が、2025年の参院選でも聞こえてきそうです。
SNSは今や、選挙結果を左右する“政治装置”になりつつあります。 この記事では、SNSが投票行動にどこまで影響しているのか──その実態と課題を読み解きます。
📱 1. SNSは“政治の入り口”になった
かつて政治情報の主な入手先は新聞やテレビでした。 しかし今では、若者の政治情報源のトップはSNSや動画サイトです。
YouTube、X(旧Twitter)、Instagramが主流
切り抜き動画やライブ配信が“推し活”のように拡散
候補者の演説や表情が、リアルタイムで届く
SNSは、政治に関心が薄かった層にも“臨場感”と“共感”を届けるツールになっています。
📊 2. SNSが投票先を変えることもある
NHKの調査によると、兵庫県知事選ではSNS・動画サイトを参考にした人の7割が「投票先を変えた」または「決める上で重要だった」と回答。
SNSで候補者の印象が良くなった人が多数
演説予定や切り抜き動画が検索され、支持が拡大
投票率も前回より15ポイント上昇
つまり、SNSが投票行動を“動かした”事例がすでに存在しているのです。
⚠️ 3. バズの裏にある“危うさ”
SNSの拡散力は強力ですが、情報の信頼性には課題も。
誤情報やフェイクニュースが拡散されやすい
候補者への誹謗中傷や陰謀論も拡散される
アテンションエコノミー(注目=収益)による過激化
読売新聞の調査では、SNSの選挙情報を「信頼できない」と答えた人が69%、 「偽情報が投票に悪影響を与える」と心配する人は84%に上りました。
🧠 4. SNSは“もろ刃の剣”──民主主義の可能性とリスク
SNSは、政治参加を促す一方で、分断や誤誘導の温床にもなり得ます。
SNSは、民主主義を活性化させる可能性も、揺るがす危険性も持つ“もろ刃の剣”なのです。
📝 おわりに──“バズ”に流されず、自分で選ぶ力を
SNSは、政治を身近にする素晴らしいツールです。 でも、バズっているから投票する──それだけでは、民主主義の本質を見失うかもしれません。
情報の出どころを確認する
複数の視点で比較する
“推し”ではなく“政策”で選ぶ
選挙は、未来を選ぶ行為。 SNSの波に乗る前に、自分の軸を持つことが、最も大切な投票行動なのかもしれません。
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