財界人のあり方とは?~〝公〟の心を持った財界人・リーダーがかつて日本にはいた。今は…?~
今朝、ふとラジオを聴いていると、岡山大学の教授が出演されていました。
その方は主に大麦について研究しており、普段は倉敷市にある「資源科学植物研究所」で研究活動に取り組まれているとのこと。
パーソナリティとのやり取りの中でその研究所について話題が及ぶと、その研究所の前身は、なんと「倉敷紡績(現クラボウ)」や「倉敷絹織(現クラレ)」などの社長を務め、いわゆる「大原財閥」を築いた大原孫三郎氏が設立した施設だそうなんです。
その名も「財団法人大原奨農会農業研究所」。
研究所のHPにもその解説が掲載されています。
→https://www.rib.okayama-u.ac.jp/profile/profile4-1/
上記のHPにも書かれていますが、その設立の理念は「“深遠なる学理を研究し、これが実際的応用に依る農事の改善”である」とのこと。
要は、「農業の改善に生かすため」ということ。
なんと立派な理念であり、それを財界人が行ったということが本当に素晴らしいと思います。
こうした行動・リーダーシップは、社会的責任を感じている人物でなければ行えるものではないと思います。
恐らく大原氏は「(社会的に)しかるべき立場にいる人間は、〝公〟のために行動しなければならない」と考えていたはずです。
そうでなければ、この研究所の設立をはじめ、大原社会問題研究所(現在の法政大学大原社会問題研究所)や倉紡中央病院(現在の倉敷中央病院)など、数々の社会福祉事業に取り組めないと思います。
かつての日本の財界には、こうした人物がいた…ということですね。
あえて、「いた」と過去形で言いましょう。なぜなら…、、、
「消費税増税から逃げてはいけない」経団連会長
https://www.tokyo-np.co.jp/article/278371
経団連の十倉雅和会長は19日の会見で、政府が年末までに議論する少子化対策の財源について「若い世代が将来不安なく、安心して子どもを持つには全世代型の社会保障改革しかない。それには消費税などの増税から逃げてはいけない」と述べ、実施時期に十分留意しつつ増税は必要だとの考えを示した。
(後略)
少し前の記事ではありますが、現在の「財界総理」である人物が、この程度。。。
日本がなぜここ30年経済成長もせず、ひたすら衰退しているのかがわかる気がしますね…。
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