消費増税対策の闇~キャッシュレス還元で本当に得するのは誰なのか?~
政策コンサルタントの室伏謙一氏が、
今回、消費増税対策として用意された
ポイント還元制度のデタラメさを紹介しています。
【消費税増税のポイント還元は「どうしようもない愚策」と断言できる理由】
https://diamond.jp/articles/-/215961?display=b
(前略)
そもそもキャッシュレス決済によることを、ポイント還元の条件とすること自体おかしな話だ。
しかも、ポイント還元の実施期間は9ヵ月限定である。やはり真の目的は、手数料負担から、中小・零細事業者を中心になかなか導入が進まないキャッシュレス決済の導入促進を図ること、と考えるべきであろう。
別の見方をすれば、ポイント還元による集客やカード利用手数料への補助金をインセンティブにしつつ、実質的にはカードインフラを導入・利用することを強制しているのと同じようなものである。
先にも述べたとおり、キヤッシュレス決済インフラ利用に係る手数料は、この期間中は上限が3.25%で一部を国が補助するとされているが、期間終了後の手数料設定は自由である。
極論すればキャッシュレス決済事業者の意のままにできる。キャッシュレス決済事業者が手数料を引き上げる可能性は否定できず、事業者の負担増は避けられなくなる可能性が高いだろう。
しかし、一度キャッシュレス決済インフラを導入し、お客さんもそれに慣れてしまった状況で、特に中小事業者は、手数料を上げるならキャッシュレス決済はやめますと簡単に言えるだろうか?(優越的地位の濫用に該当する事例が出てくる可能性すらあるのではないか、との声もある。詳しくは後述)。
キャッシュレス決済導入の実質的な強制は
中小・零細企業に「死ね」と言っているに等しい
それ以前の問題として、キャッシュレス決済インフラを利用する以上、いずれにせよ手数料は支払い続けなければならず、それは小規模事業者や零細事業者にはそもそも大きな負担である。手数料負担に耐えられず潰れる店も出てくるかもしれない。
実際、消費税増税後の価格は柔軟に設定できるというのが政府の理解であり、大企業については、「消費税引き上げ後、自らの経営資源を活用して~価格設定を行うことに何ら制約はありません」とされている。つまり、増税分を価格転嫁しなければならないとはされていないということである。
一方で中小・零細企業は増税分を転嫁できず、粗利が減ることになるのは確実。そこにさらにキャッシュレス決済導入で手数料を徴収されたら、粗利減と合わせて5%以上利益が吹き飛ぶことになりかねない。
すなわち、キャッシュレス決済導入の実質的な強制は、中小・零細企業に「死ね」と言っているに等しいということであろう。
(中略)
ところが、どうも多くの日本の政治家や官僚は「日本はキャッシュレスの導入が遅れている」と思い込んでしまっているようで、それに対して反論する政治家も少ないため、結果的にこの事業の追い風になってしまっているのだろう。
そしてこうした状況を、キャッシュレス決済事業者が上手に利用して、キャッシュレス決済導入促進策としてのポイント還元事業を押し込んだのではないかとの話もあるくらいである。
つまりは、消費税増税ポイント還元事業は、端的に言えば、ひとえにキャッシュレス決済インフラを提供しているプラットフォーマーのビジネスのためのものなのではないかということである。
(後略)
…。
いやー、背筋も凍るお話ですね…。
政府が増税を推し進める状況に乗じて、
カネ儲けがしたいキャッシュレス決済プラットフォーマーたちが、
増税対策を隠れ蓑にしてビジネス拡大を図る。
しかも、増税対策は来年6月までの時限措置であるため、
それ以降は決済システムの利用料を意のままに上げられるという始末。
感心したくなるほど、ビジネス拡大が上手ですね…、プラットフォーマーたちは。
プラットフォーマーおよび事業者たちは
利益を出すことが目的なので、しょうがない部分もありますが、
その強欲さから中小・小規模事業者や消費者を守るのが政治の役割です。
しかし、こうした中小事業者の負担増に対して世耕経済産業大臣(当時)は…。
世耕大臣:
確かに、負担がふえるという面はあるだろうと思っています。
ただ、今、キャッシュレス事業者は激しい小売店舗の囲い込み競争というべき状況にもなっていまして、これはキャンペーンということになりますが、一部のQRコード決済事業者は、手数料当面ただというような施策もとっているわけであります。
ですから、まずはそういった競争でかなり手数料といったものが引き下がっていくんじゃないか。我々のポイント還元策が終わった後、もとへ戻します、例えば7%に戻しますよというようなクレジットカード事業者は、その後どうするのかなというふうに思いますけれども、そういう競争があるということ。
もう一つは、じゃ、そういうことがないとしても、一定の手数料の負担は出てくるわけであります。今度、決済事業者が、その手数料に見合う付加価値をどのように提供するかだと思っています。
~(中略)~
キャッシュレスがきちっと普及をしていけば、例えば、この間も、私、オールキャッシュレスの飲食店に行きましたけれども、そうすると、いわゆるレジカウンターがないんですね。その分そこに客席を数席置けるということで、それだけでもやはり売り上げのふえる要因になる。
ですから、キャッシュレスを通して小売店の生産性を高めていく、そのことによって手数料分を上回る利益が小売店に渡るようにするという考え方が重要ではないかと思っています。
…。
競争が生じるから、生産性が高まるから大丈夫、という認識だそうです。
デフレが続く中、地方で何とかやりくりしている企業に対しても、
こうしたスタンスで通用すると思っていらっしゃるのでしょうか?
企業努力にも限界があります。
政府のスタンスは、室伏氏が言う通り
「キャッシュレス決済導入の実質的な強制は、中小・零細企業に「死ね」と言っているに等しいということ」
なのでしょうね…。
…。
政治が国民の暮らしを豊かにする方向に向かない限り、
こうしたことは今後何度でも起きるでしょう。
早期の政治の転換が求められています。
そのために、正しい知識を身に付けて声を挙げていきましょう!
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