「医療費」という貴重な需要~これがなければ日本のGDPは激減!?~
「医療費が過去最高!」
こうした新聞などの見出しを目にすると、あなたはどう思いますか?
【医療費、18年度42・6兆円 2年連続増加で過去最高】
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50253150W9A920C1EE8000/
厚生労働省が26日発表した2018年度の概算医療費は42.6兆円で、前年度に比べ0.8%増えた。増加は2年連続で、過去最高を更新した。75歳未満の医療費は0.2%減となった一方、75歳以上で2.4%増となったことが押し上げた。高齢化や医療技術の発達に伴い、今後も医療費は膨らむ見通しだ。
概算医療費は労災保険などを除いた費用で、医療費全体の98%に相当する。16年度にC型肝炎を治療する高額薬剤の薬価を引き下げたことなどで一時的に減少したが、17年度から再び増加に転じた。ここ数年は平均で年2%のペースで増加している。
今回は0.8%増と一見、伸び幅が緩やかになったように見える。ただ18年度の診療報酬改定で薬価を引き下げており、「(引き下げの)影響を考慮すれば例年の伸びと同程度で、高齢化や医療の高度化で医療費が増える基調に大きな変化は無い」(厚労省)という。
…(後略)
…。
恐らく、多くの人は
「医療費がこんなに伸びているなんて大変だ!これでは国の財政はますます厳しくなるし、今後医療費の自己負担が増えそうだなぁ…」
とか、
「高齢者が増えて、彼らを優遇しすぎているせいで現役世代が搾取されているのに、それがますます進んでいるのか…」
と感じるのかなと思います。
実はそんな心配は無用です。
医療費の増加は、むしろ今の日本にとって良いことです。
まず、「医療費の増加」とは、
医療サービスを受けたいという「需要」が膨らんでいるということです。
現在の日本は需要不足で生じるデフレに悩まされています。
ということは、
医療サービスという膨らむ需要が、
今まさにデフレを緩和してくれているのです。
逆に、この医療サービスの需要が膨らんでいなければ、
もっと、デフレが進行して
我々の所得は減少していたでしょう。
考えるだけでも恐ろしいです…。
医療費の自己負担の増加についても、心配する必要はありません。
正直に言って、お金なんて中央銀行が発行すればいくらでも調達できます。
いざとなれば、政府が国民に医療費を給付することだってできないことはありません。
つまり、医療費の増加は「お金」の問題ではないのです。
本当に大切なのは、我々が医療費を支払って医療サービスを受けようとした際に、
そのサービスが適切な価格で安定的に供給されるかどうか、ということです。
即ち「供給能力」が維持されているかが大切なのです。
病院に行っても十分な数の医師がいない、
医療器具が足りない、高度な医療技術をもっと人材がいない…などなど。
お金を出しても、十分な供給能力が残されていなければ、
医療サービスは受けられません。
要は、お金ではなく供給能力を高めていく必要があるということですね。
どうすれば供給能力が高まるかって?
それはもちろん、投資をした時です。
「技術開発投資、人材投資、設備投資、公共投資」
この4投資を積極的に行うことで、供給能力が高まります。
しかし、この4投資を行うにはデフレから脱却しなければなりません。
デフレ下で儲からない場合、誰も投資を増やさないからです。
今後も高度な日本の医療サービスを受け続けたいのであれば、
早期にデフレから脱却しなければなりません。
政府にデフレ脱却のための財政出動を求めましょう!
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