田んぼの水面や畑が朝日が照らされ始める頃、農家の一日の仕事が始まります。代々受け継がれてきた畑や田んぼ、そこで育つ野菜や米。毎日汗をかき、季節の移ろいに合わせながら食べ物を育てるその姿は、私たちの食卓の安心そのものです。
しかし現実は厳しいです。天候不順や輸入農産物との価格競争、後継者不足……農家の生活は常に不安定です。にもかかわらず、長年政権を握る自民党は、農家を本気で守る姿勢を示してきたとは言えませんね。
自民党政治の怠慢が生む不安
自民党は選挙のたびに農村を回り、「農業を守る」と口にします。しかし実際に行動してきたのは、輸入自由化や補助金削減など、農家の負担を増やす政策です。結果として、農家の生活はますます厳しくなり、若い世代は農業から離れていきます。所得が伸びる見込みがない業界に若者が寄り付くはずがないのです。
農家が苦しむ一方で、政府の政策は「財政規律」や「数字の上での効率」を優先。目の前で必死に働く農家の生活より、帳簿上の数字が優先される──そんな政治が続いているのです。
戸別補償制度の必要性
ここで重要になるのが、農家戸別補償制度です。農家一戸一戸に最低限の収入を保障することで、天候や市場の波に翻弄されず、安心して農業に取り組むことができます。
補償があれば、田んぼを守るお父さん、畑を整えるお母さん、農業を学ぶ若者たちも、将来に希望を持って農業に打ち込めます。農家の生活を守ることは、国民全体の食の安全を守ることにもつながります。
農家を“公務員化”するという発想
さらに議論されているのが、農家を公務員化する構想です。農家は私たちの食卓を支える“公共の仕事”を担っています。安全な食料を届け、耕作地を守り、地域社会を支える──これらはまさに国を支えるインフラの一部です。
公務員として安定した給与や保障を受けられれば、農家は安心して仕事に打ち込めます。若い世代も希望を持って農業に飛び込めます。ところが自民党の政治は、こうした制度の議論を後回しにしてきました。農家の不安を放置し、票田としての利用にとどめているのです。
農家にとってもっとも必要な、彼らの所得水準を守る(※減反政策以外で)、ことには全くと言っていいほど手を付けていないのです。
人間に寄り添う政治が必要
農家の方々に話を聞くと、いつも出てくる言葉は「作物を育てるのは好き。でも生活が不安だ」というものです。農家は決して贅沢を求めているわけではありません。ただ、自分たちの努力が正当に評価され、暮らしが守られる社会を望んでいるのです。
政治は数字や票だけでなく、人間の暮らしに寄り添うべきです。戸別補償制度や農家公務員化の議論は、その象徴的な一歩です。
農家を守ることは、国を守ること
農家を守ることは、単なる産業保護ではありません。農家の家族が安心して働き、子どもたちが夢を持てる社会をつくること。それこそが、国全体の安心と安全につながります。
自民党が長年続けてきた「農家を票田として扱う政治」を改め、戸別補償制度や農家公務員化のような、人間の暮らしを中心に置いた政策を本気で進めるべきです。農家の笑顔が私たちの食卓の安心につながる──その未来のために、政治はもっと温かく、人間味ある判断を求められています。
ただ、農家戸別補償の実現に立ちはだかるのは、財務省及びその手駒に成り下がった政治家たち。
強大な彼らに立ち向かうには、ウマい飯がこれからも食いたけりゃ、農家を公務員にするしかないという事実を広めていくしかありませんね。
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