ランダル・レイ教授が来日!~反・緊縮財政派の反撃が加速する!~
今年7月のステファニー・ケルトン教授の来日に続き、
「Modern Money Theory」を著作に持つ、ランダル・レイ教授が来日します。
【藤井聡】今度は、「ランダル・レイ教授」を招聘したMMT国際シンポジウムを開催します!
https://38news.jp/economy/14467
From 藤井聡@京都大学大学院教授
(http://www.cfeps.org/people/wraylr/より)
こんにちは、京都大学教授で、
表現者クライテリオン編集長の藤井聡です。
7月に、MMT(現代貨幣理論)の主唱者のお一人である
ステファニー・ケルトン教授が来日し、
MMTの国際シンポジウムで講演頂きましたが・・・
https://the-criterion.jp/mail-magazine/m20190718_kelton/
これを機会に、「MMT」というキーワードが、
メディア上で連日取り沙汰されることとなりました。
例えば、メディア上では
「ピケティ以来の大ブーム」、
https://diamond.jp/articles/-/210006
等とも言われる程の過熱報道ぶり。
ただ、
ケルトン教授の言葉を直接報道していた時には、
比較的「正確」に報道されていたのですが、
彼女の帰国後、
「批判の割合」(それも「不当」な批判の割合)が、
徐々に拡大していきました。
やはり、日本のメディアや財界、学界には、
「日本のためには、
日本の借金を少しでも減らすことが必要で、
そのためにも、財政規律が大切。
財政支出を拡大すると、
日本はトンデモないことになる。」
という思い込みが凄まじく浸透しており、
(それが政治屋・官僚・学者達の
セコい“保身意識”と相まって)
MMTに対する激しいアレルギー反応が
生じたわけです。
しかし、この一連のMMTの議論を通して、
経済政策についての日本の論調は
確実に変化しました。
今、MMT批判論者が口をそろえて言う言葉が、
「財政拡大し過ぎると、
インフレが止められなくなる!」
というものですが、一方で、今やもう、
「財政拡大したって、
デフレ脱却なんてできないんだよ」
だとか、
「日本の借金が増えすぎると、
破綻することになる!」
だとかいう声は、
ほとんど聞かれなくなりました。
これは、ケルトン来日を契機とする
MMT論争を通して、
「財政拡大がデフレ脱却をもたらす」
「政府は、自国通貨建ての債権では破綻しない」
という二つの「事実」「真実」が、かつてより、
より広く、より深く世間に浸透したことを意味しています。
すなわち、ケルトンさんの来日は、我が国の
「令和の政策ピボット」(転換)
における「実質的な大きな成果」を
もたらしたわけです。
それもこれも、ケルトン招聘を通してMMTを普及させ、
日本を救う「政策ピボット(転換)」が必要だとお考えの
一般の皆様方のたくさんのご支援・ご寄付の賜物です。
改めて皆様方に、心からの御礼を、
申し上げたいと思います。
・・・とは言え、このまま時間が過ぎれば早晩、
財政を巡る論調はかつての状況に
舞い戻ってしまうことは、ほぼ間違いありません。
それ程までに、
我が国の「緊縮」の空気は濃密なわけで、
「政策転換」は一朝一夕に
達成できるものではないのです。
ついては筆者は、ケルトン教授の帰国直後から、
貨幣と財政、経済、金融についての「真実」を
世間一般に届ける次なる取り組みが必要だと、
強く考えていました。
そんな中で、考えていた企画が、
ランダル・レイ教授の招聘。
レイ教授は、MMTの重大な源流の一つである
ハイマン・ミンスキー教授の弟子筋にあたる方で、
MMTの土台を作り上げた最も重要な経済学者のお一人。
そして今まさに、
著書「Modern Money Theory」の翻訳書、
『MMT現代貨幣理論入門』
https://www.amazon.co.jp/dp/4492654887/
が、東洋経済新報社から
出版される予定となっています(出版日は8月30日)。
この翻訳書は、本メルマガでもおなじみの
島倉原氏らが翻訳・監修しつつ、
中野剛志氏らが解説したもので、
MMTについての洋書の初の本格的翻訳書として、
そして、「令和の政策ピボット」における重要な出版として、
大いに期待されているところです。
ついては今回は、
出版社や翻訳者の皆さんにもご相談しつつ、
レイ教授に直接打診したところ・・・
大変有難いことに、
ご快諾いただくことができました!
詳細は、これから固めていく予定ですが、
前回同様、東京(可能なら国会議員会館)にて開催し、
広く一般の方にもご参加頂きたいと思っています。
(おそらく、10月中旬になる見通しです)
また可能なら、ケルトン教授の際にご対応頂いた、
素晴らしい(!)通訳者の方にもご協力いただき、
分かりやすく一般の方にも、
レイ教授のお話をお届けしたいと思っています。
そして当日の様子は、
インターネットの動画や雑誌記事などを通して、
さらに広く公表して参りたいと思っています。
また今回は、東京だけでなく、
関西でのイベントも企画したいと思っています。
京都大学の教室を使いまして、
レイ教授を交えてより深く、
より突っ込んだ議論をするMMT研究会
を開催したいと思っています。
もちろん当日は、
一般の方々にも(そしてもちろん学生さんにも!)、
研究会の様子を幅広く傍聴いただきたいと思っています。
(同時に、当日の様子の動画を、
おって配信することも考えています)
こうした機会を通して、皆様には是非、
MMTの理解をさらに深めていただきたいと
思っております。
そうした適正なMMT理解は、
日本の未来を着実に「明るいもの」
に転換(ピボット)させる重大な契機となります。
詳細が決まり次第、
改めてご案内差し上げたいと思います。
何卒、よろしくお願いいたします!
…。
時期は10月中旬頃を予定しており、
また、今回は東京だけではなく、関西(京都大学の教室)でも
何らかの講演・シンポジウムを企画するようです。
今回のレイ教授の招致企画を発表した藤井聡京都大学教授らは、
前回のケルトン教授の招致および講演によって、
日本を衰退させ続けている緊縮財政政策や、それをヨシとする空気を
文字通り「転換=ピボット」させるための手ごたえを得たようです。
つまり、現在のように緊縮財政派が圧倒的に有利な状況であっても、
闘い方一つで、少しづつ政策やその空気は変えられる…ということでしょうか?
このように足掻かれている方々を見ると、応援したくもなりますね。
また、現在の緊縮財政で僕らがどんどん貧しくなっていることに対して、
忸怩たる思いを持っている方々は、少なくないのでしょう。
それにも強く勇気づけられます。
今回、当日講演などに参加できなくとも、
その内容は後日、インターネットや雑誌記事などで公開されるそうです。
今から楽しみです!
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