「考えるヒント」で考える~???なタイトルに惹かれて手に取った本について~




先日、


中野剛志氏が2010年に著した「考えるヒントで考える」


という本を読みました。


この本は、


文芸評論家の小林秀雄氏の講演やエッセイなどを集めた本


「考えるヒント」を基に、


中野剛志氏がこれまでどのようにして、


学問や知性、政治などを考える「ヒント」を得てきたかをまとめた本です。


…。


私の頭で全てを理解できているかはわからないですが…。


この政治的にも経済的にも混迷を極める時代に、


政治について、考えさせられる部分がありました。


それは、、、



「救い難いほどに堕落した大衆民主政治にありながら、絶望することなく政治を考えるヒントがある」



とした上で、


「そのような危機と対峙できるのは、


日常生活で培った経験をもとに、どう行動すべきかを考え、


どのような絶望的な状況に置かれても、


目の前の民を安んずるという「先王之道」を行くと決めた人だ。」


という部分です。


この認識が当てはまるのは、


何も政治家に限りません。


我々一人一人が、


日常から得た実践をもとに、


この世界を生き抜いていくためには、


どうすべきかを考え、


行動していくことが必要なのではないでしょうか?


逆に言うと、


それがあまりにもできていないから、


我が国の政治や経済は行き当たりばったりになっている。


しかし、


中野氏が紹介されている通り、


小林秀雄は、上記のような先王之道を行くと決めた人は、



「そういう人々は隠れているが至るところにいるに違いない。私はそれを信じます」



と発言されています。


とても勉強になった本でした。



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「日本的なモノ」が壊れた日本~市場原理主義が日本の原風景を壊す!?~

このGWに、


京都に行ってきました。


せっかく足を運ぶので、


「友達と飲み歩いて楽しかった!」とか、


「観光名所がいいところだった!」など、


誰もが抱く感想だけではなく、(もちろんそれも大切)


「京都に暮らす人々の〝生活の空気感〟」を味わいたいなと思っていました。


そのために、


電車だけでなく、


より乗客と距離が近いバスを利用したり、


街並みを見るために、


あえて徒歩で移動したりしました。


そこで見えてきたことが、いくつかありました。


まず1つは、


バスに乗っていた時のこと。


あるご老人が、


なんと外国人観光客に英語で話しかけていました。


しかも、かなり気さくな感じで。


会話の内容は、たわいのないものでしたが、


それでも、すごい!


私にはできません。


「英語は話せないんだから」と


凝り固まっている自分が少し恥ずかしくなりました…。


そしてもう1つが、


タイトルにある通り、


「日本的なモノ」についてです。


京都市内には、多くの商店街がありました。


商店街というと、


どうしても、「寂れた、時代遅れのもの」というイメージが付きまといます。


京都では、


場所によって若干の差はあるものの、


ある程度の賑わいがまだ存在していました。


「●●さん、おおきに。」


「最近、お宅の景気はどんなですか?」


こういった、お客さんや隣のお店の店主との会話を、


私は初めて実際に耳にしました。


なぜだかわかりませんが、


何となく、心が温まる思いでしたね。


そして、住宅街を見渡すと、


回覧板に加えて、防火用の水が入ったバケツが置いてある家がたくさん。


「あぁ、昔はこうした他の住民とのつながりが大切にされていたんだなぁ」と感じ、


少し大げさかもしれませんが、


〝地域社会の息遣い〟のようなものを感じることができました。


めでたし、めでたし…。


とはならず、


ある疑問が浮かびます。


それは、「そういった地域社会はなぜ壊れてしまったのか?」


ということです。


我が故郷では、すでに商店街は寂れてしまっています。


しかし、今の京都の商店街と同じように、


栄えていた時代はもちろんありました。


それは他の地方都市の寂れた商店街にも言えることです。


確かに、時代の流れに勝てなかったということもあるでしょう。


しかしそれだけではなく、


大資本の地方進出を許す規制緩和など、


時代以外の要因があったはずです。


それを止める人はいなかったのでしょうか?


いたとしても、(いたでしょうが)


なぜ止められなかったのでしょうか?


すでに壊れてしまったものを取り戻すことは簡単ではありません。


しかし、


こういったことを考えることで、


より良い世の中を実現するための、


ヒントが得られるかもしれません。


やはり、旅行はいいですね。









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