なんでもかんでも民間に任せるものではない~ホーユーの給食供給ストップから考える~




全国ニュースになってしまった、広島市内の出来事は私たちに大きな学びを与えてくれますね。(給食の供給が急に途切れてしまった学生さんほか、当事者の方は気の毒ですが…)


学びとは、すなわち「民営化・民間委託の危うさ」です。



「全国各地で給食ストップのホーユー、事業停止状態…学校側は弁当手配や仕入れで調理」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230906-OYT1T50239/

全国で学校給食などを提供する食堂運営会社「ホーユー」(広島市中区)が今月1日から、事業停止状態に陥っていることがわかった。同社の山浦芳樹社長が明らかにした。物価と人件費の高騰で経営が行き詰まったためで、契約する約150施設のおよそ半数で食事の提供を取りやめている。

(後略)



「給食」という、安価で質の高い料理を学生に届けるというあまりにも公共性が高い事業について、そもそも民間の会社に任せること自体が間違いではないでしょうか?


民間企業の目的は「利益を出すこと」です。
「安価で質の高い料理の提供」とは相反する概念です。


であれば民間企業に任せた場合、利益を出すために価格を上げるか、質を下げるかのいずれかにならざるを得ません。


利益が目的の民間に任せられないから、行政が担う。


ここ20年程、行政が担ってきた部門を「民間に任せる」がもてはやされてきました。
ですが、今回の広島市での出来事を見ていると、単純にそうとは言えないでしょう。


この機知に富んだ出来事からしっかり学びを得ましょう!



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

人気ブログランキングに参加しています。ぜひクリックをお願いいたします。

にほんブログ村 経済ブログへ

【ツイッター】
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント

人気の投稿

経済学者・吉川洋氏の変化~かつては財務省の緊縮財政を批判していた!?~

「今年は来年よりもいい年」の意味〜中野剛志さんがこの言葉に込めた日本の未来への危機感とは?〜