現代貨幣理論(MMT)を理解するコツとは~政府は貨幣の供給者であるという現実~
現在、学会や政界などをにぎわせている、「現代貨幣理論(MMT)」
なにやら、難しそうだと感じる人も多いかと思います…が、
京都大学教授の藤井聡氏が、その理解のコツについて記事を書かれています。
【藤井聡】MMT理解のコツ(実践編):「政府が貨幣の供給者だ」という一点を知るべし
https://38news.jp/economy/14183
ケルトン教授が来日されてから、はや二週間。
その間、参議院選挙があり、
増税を掲げた与党の「大勝」を通して、
消費増税延期に向けた一縷の望みは事実上消滅。
日本国民は自ら「地獄の扉」を開き、
先進国から転落することを愚かにも事実上、
確定させてしまうとの愚挙に出たわけですが・・・
こうなれば後は心ある国民は、
消費増税後の世界を見据えた
「消費減税」に向けた闘争の準備を、
始めねばなりません。
その闘争に向けた最大の武器こそ、
もちろん、ケルトン教授が主唱する、
MMT、現代貨幣理論。
ケルトン教授との対話から
学ぶことは数多くありましたが、
その中でも特に当方が学んだのは、
「MMTで最も大切なポイントは、
政府は『貨幣の供給者』だという点です」
という「説明の仕方」でした。
もう少し言葉を足すなら、
「政府は貨幣の供給者であり、
貨幣の使用者である国民とは、
ぜんぜん違うのです」
と言うお話し。
MMTにはいろいろな側面があるのですが、
(信用貨幣論、表券主義、貨幣循環論・・・等)
確かに、この説明なら、誰でもスグに理解できるし、かつ、
「政府は財政赤字が原因で破綻することは無い」
というMMTの最大のメッセージを即座に理解できます。
なぜなら、「貨幣の供給者」である政府は
自分で好きなだけ貨幣を作れるわけですから、
どれだけ借りようが、
「破綻する」事などある筈ないですよね。
もちろん、貨幣が増えすぎて、
過剰なインフレになってしまっては
経済が混乱してしまいますが―――
逆に言えば、
「政府は貨幣の供給者だ」
という一点だけ抑えておけば、
そうしたインフレの問題「だけ」が、
政府支出量の制約になるんだという事も、
即座に理解することができますよね。
さすが、物わかりの悪い
不誠実な経済学者や政治家達を相手に、
何度も、何度も、何度も、何度も・・・
MMTを説明してきたケルトン教授ならではの、
ストレートな説明方式だと改めて感心した次第です。
・・・
さて、「政府が貨幣の供給者」
であることさえ知っていれば、
次のような重大な「結論」を、
即座に得ることができます。
■「財源調達のための消費増税が必要だ」論は、完全に間違い。
政府は自分で貨幣を作れるわけですから、
景気を冷え込むこと必至の消費増税までして
政府が貨幣を調達しようなんていうのは、
「正気の沙汰」とは思えない暴挙だ、
という他ありません。
■「オカネがないから政府投資はできない」というのは、真っ赤なウソ
国民の生命と財産を守る防災投資、
次世代を担う日本人を育てる教育投資、
日本の科学技術力を増強する科学技術投資、
地方を豊かにする地方の新幹線・高速道路の投資等々・・・
こうした投資は全て、
日本国民を幸福にするものですが、今、
「政府にはオカネがない」というだけの理由で、
その投資の全てがストップしています
しかし、「政府はオカネの供給者」なのですから、
政府にオカネが無い、なんて話は、
100%純粋な「真っ赤なウソ」。
インフレにならない限り、これらへの政府投資は、
全て進めることができるのです。
したがって、今の政府は国民を欺いて、
防災や教育、地方創生について成すべき仕事をしない
「サボタージュ」(=サボり)を重ね、
国民の生命と財産を傷つけ続けているのです。
■「オカネがないから賃金水準の政府保証なんて無理」というのも真っ赤なウソ
政府は今、経済成長のためにも賃金の上昇が必要だ、
と主張し、財界に賃上げを要請し続けていますが、
そんなのは、完全なる「二階から目薬」。
いくら政府が要請しても、
民間が賃上げなど、する筈もありません。
ですが、公務員給与を上げたり、
政府支出で賄う公定賃金を直接上げたり、
賃上げ分を政府が補助をすれば、
確実に賃金を上げることができます。
ところが、今の日本でそんな主張をすると、
「そんな財源、どこにあるんだ!?」
という嵐の様な批判が巻き上がりますが、
そんな批判もナンセンス。
そもそも政府が貨幣の供給者なのですから、
政府は賃上げ対策を「直接」行うこともできるのです。
つまり、「オカネがないから賃金水準の政府保証なんて無理」
っていう話も、真っ赤なウソなのです。
・・・
このように、「政府が貨幣の供給者」
であるという一点さえ抑えておけば、
誰がウソをついているのかが明らかになり、
政府が成すべき政策方針が明確になるのです。
しかも、「政府が貨幣の供給者」という一点さえ抑えておけば、
「MMTを深く知ること」もより容易くなるのですが・・・
その点についてはまた、次週、解説することとしましょう。
いずれにしても、
MMTについて知人、友人に語る機会があれば是非、
「政府が貨幣の供給者」
だという一点をまず、ご説明差し上げてみてください。
そうすると、
「正しくMMTを理解するの仲間」が
一人また一人と、増えていくことになるかも・・・知れません。
どうぞ、よろしくお願い致します!
…。
MMTの細かい理論体系を知るには、それなりの時間がかかるでしょう。
しかし、この「政府が貨幣の供給者」という原則を頭に入れていれば、
大きな流れは理解できています。
また、こうした分かりやすいフレーズを使えば、
より多くの人が興味を持ってくれるかもしれません。
こうした伝え方の工夫も、考え方や理論を広めることには大切ですね。
ぜひ藤井氏の記事を拡散してください。
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