「同一労働同一賃金」の罠~正社員の待遇を引き下げる口実に使われる~
「同一労働同一賃金」
この制度・考え方は、能力や成果が同じ場合、
正規・非正規という立場に関係なく賃金を同一水準にするというものです。
来年4月にスタートを予定しています。
誠に立派な考え方だと思いますが、実態はどうでしょうか。
「同一賃金、正社員給与減も」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190805-00000089-kyodonews-bus_all
正社員と非正規労働者の不合理な待遇格差をなくす「同一労働同一賃金」が来年4月にスタートすることに伴い、大企業の5社に1社が正社員の基本給や賞与を減らす可能性があることが5日、人材会社「アデコ」の調査で分かった。政府は同一賃金の指針で、労使合意のない正社員の待遇引き下げを望ましくないとしており、懸念が広がりそうだ。
同一賃金は、能力や成果などが同じ場合、正規、非正規に関わりなく賃金などを同一水準にする考え方で、働き方改革関連法に盛り込まれた。調査は同一賃金が先行導入される従業員300人以上の大企業の人事担当者500人を対象に今年3~4月に実施した。
…。
予想通り…と言いましょうか。
非正規社員の賃金水準を正社員と同じにするなら分かりますが、
多くはその逆、「正社員の賃金水準を非正規社員と同じにする」ようです。
デフレが続き、目の前の需要(仕事)が増えていない以上、
企業としては、正社員の給料を上げづらいです。
そんな時に、こういった制度が導入されるとどうなるでしょうか?
当然のように、正社員の給料を下げる口実に使われてしまいますよね…。
この「同一労働同一賃金」は
政府の経済政策の目玉の1つだったようですが、
もはや、正社員の給料を上げたくない財界のために、
意図的に導入しようとしているように思えてなりません。
…。
とはいえ、デフレから脱却できれば、この制度は機能するかも知れません。
であれば、そのために政府は緊縮財政をやめて、
大規模な財政出動を!
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